鈴木亜美 ZeppTokyo (2005/10/21)

AROUND THE WORLD 2005 LIVE HOUSE TOUR
2005/10/21 ZeppTokyo … 初回公演

ステージは張り出しのセンターステージがあり、フロントステージには幅広の階段を挟んで上下段、傾いて倒れかけている鉄骨のオブジェ。奥にはステージ幅いっぱいのスクリーン。客席前方左右にも荒廃した雰囲気を出す布のオブジェ。

公演は10分押しでスタート。スクリーンにやはり荒廃した世界が映し出され、その中に黒衣の修道士姿の鈴木亜美が映し出され、同様の黒修道士姿の6名がステージに登場して「AROUND THE WORLD」。前奏で会場が一気に高揚感に満たされる。前奏が終わったところでフードを取り亜美が表情を見せた。うむ~、あいかわらずかわいい。曲途中でダンサーを壁にしてガウンを脱いで白のオーバーオールとその上に銀盤をつなぎ合わせたベストという格好に。そのままの勢いで次の「Beautiful」。曲中にキーボードのNAOMIの紹介有り。

銀盤のベストを取って一言挨拶したあと、「For yourself」で会場全体がリラックスするような明るく柔らかな雰囲気に。「I’m alone」はステージ上段で。背後のスクリーンには、モノトーンから徐々に深紅に染まって行く一面のバラの花の映像が。「Risk」。曲ラストで衣装替えで亜美が退場してかわりにマーティ・フリードマンが張り出し最前に出てきてギターソロ。

白のファーの温かそうなロングドレスで上段に登場して「Sweet Voice」、さらに前方に出てきて「About you…」を歌い上げる。MCでは、AVEXに移籍してからの10ヶ月間、そしてそれ以前のことを振り返って、はじめて自分自身で全曲書き上げた曲を聴いて下さいということで「強いキズナ」を下手から上手まで移動しながら歌うが、ここで涙。本人が何を思ったかはわからないけど、こちらも先が全く見えない根なし草状態の亜美を追っていた去年のことを思い出して目頭が熱くなって思わず手を振っていた。

いったん退場して、上が赤のチューブトップ、下が赤のハーフパンツで「AMI SUZUKI」の文字が流れる電飾を三つつけて登場して「Eventful」。モノトーンばかりだったので赤がとても映えてみえる。登場時にイヤモニが外れてしまい、付け直そうとしたけど手が届かず再装着をあきらめて後ろに垂らしたままで歌い続けていた。曲後にマジックテープで付けられていた電飾を取って投げ捨てて、「with you」を張り出しまで出てきて歌う。「鏡」のあと衣装替え。

終盤戦スタート。上は袖口がフリルになった白の上に黒のベストで、下が白のパンツルックのベルバラのような格好で「Times」。もうここらへんからはものすごい盛り上がりでそのまま「Hopeful」へ。振り付けもわかりやすいので、ステージと客席の振りがキレイに揃う。「Delightful」。亜美煽る!客席跳ねる!サビがひたすらリピートされる!亜美煽り続ける!客席跳び続ける!・・・めちゃめちゃ疲れた・・・・。曲後、肩で息をしながら亜美が“ありえない…(笑)”。何かと思ったらなぜかステージ前に置いてあった水が消えていて、“GIVE ME WATER …!”。スタッフから手渡されて旨そうに水分補給。“私がこのライブを一番楽しんでいるかもしれない。”とか言っていたけど、それはどうかな~?自分もめちゃめちゃ楽しんでるし。最後は「ねがいごと」。上段の亜美から生えてくるかのようにスクリーン映像で白い翼が広がってゆき上方から白の羽が舞い下りる中、疲労した客席を癒すかのように歌い上げてアンコール前終了。

アンコール。やはりこのツアーはAVEXの楽曲オンリーかと思っていた矢先に耳慣れた「BE TOGETHER」の前奏が流れてきて、黒地に白の羽のツアーTシャツにユーズドのジーンズ、黒ブーツで亜美登場。出てくるやいなや上手客席にタオルを投げる。いったん回復した体力を再度使い切る勢いで盛り上がる!曲途中でバンドとダンサー紹介あり。その盛り上がりのまま「all night long」。こちらももうひたすら盛り上がる!亜美もハイテンションで気持ちが先走っていたのか間奏のフェイクのタイミングを間違ったり(笑)。最後は、来年発売予定(?)の新曲「FANTASTIC」(表記不明)。“みんな、愛してるよっ!”でお仕舞い。

あみ時代の1999/5/1のファーストライブ、2000/6/17のバヤリースライブ以来、再度ここZepp Tokyoで鈴木亜美のライブに参加することが出来るとは。それにしても、あみファーストライブから6年半を経て、この地で再び歌われた曲が「all night long」辛うじてただ一曲あっただけだったのが波乱の歴史を物語っている。
TKの楽曲が好きで、そのTKの楽曲を歌う鈴木あみが好きだった自分が、avexの楽曲を歌う鈴木亜美を支持できるのか。そんなことを考えながらのぞんだ今回のツアー初日、めちゃめちゃ楽しかった。それは多分曲の好き嫌いより何より、新鮮だったから。一連の騒動は結果として古きを捨てる契機になった。その古きというのが自分の好きなTKの楽曲だったのは哀しいことだけど、やはりどこかでリセットしないと先に進めない。客層がガラッと変わっていたのも良いこと。満足感8割と寂寥感2割が入り交じった帰り道。

■セットリスト
M01 AROUND THE WORLD
M02 Beautiful
MC
M03 For yourself
M04 I’m alone
M05 Risk
M06 Sweet Voice
M07 About You…
MC
M08 強いキズナ
M09 Eventful
M10 with you
M11 鏡
M12 Times
M13 Hopeful
M14 Delightful
MC
M15 ねがいごと
アンコール
M16 BE TOGETHER
M17 all night long
MC
M18 FANTASTIC(表記不明)
end