松浦亜弥 東京厚生年金会館 (2006/6/25夜)

Aya Matsuura Concert Tour 2006 Spring “Otona no Namida"
2006/6/25 18:00 東京厚生年金会館 … 最終公演

セットリストは不変。トークも「小さい頃になりたかったモノ」のお題も同じで、回答も「デザイナー」と、基本いつもと同レベルの回答。フリートークの方は誕生日のお祝い紹介。日清食品からは焼きそばUFO、グリコからはお菓子、午後ティーのキリンさんからはグラス、そしてカントリー娘。のみんなからも。そしてモーニング娘。藤本からは、これまではお互い誕生日の数ヶ月後に渡すのが常だったけれども、今年は数日前に、後入りする松浦を藤本がわざわざ待っていてくれて、そこでもらったのが白の時計。お揃いなんだろうなぁと思いつつ訊ねてみると、やはり藤本は黒のお揃いのものを買っていたとか。
一方の歌の方は、どちらかというと上手く歌うことよりパワーを出し切ることを最優先にしている歌いっぷりで、外している箇所もチラホラあったけど、丁寧に歌おうとすれば歌える箇所を、むしろパワー優先で積極的に行って外している印象。

そして、今公演を最終公演たらしめたのはやはりアンコール。松浦は手を振りつつ思い切り元気にステージに飛び出した途端に客席の白い光の波を見て固まり、いったん袖に引き返して今度は状況を味わうようにゆっくりと再登場。サイリュウムはともかくハッピーバースディの合唱は見事だったな。言葉を詰まらせながら、両親、妹、友達、事務所のみなさん、スタッフのみなさん、メイクさん、振り付けの先生、カントリー娘。、奏者、そしてファンへの感謝の言葉。これまでもこのような場面でこのようなシーンを何度か目にしたことがあったけど、やはり感謝の言葉を聴くのは最後のファン云々を抜きにしても気持ちのいいものだ。この言葉を聞けただけでも今日参加できて良かったと思った。そしてうがった見方は野暮ではあるけれども、このあたりのリアクションも選ばれし者の所以かと再認識していたりも。でも、これはまだ序の口だった。
ここで、改めてカントリー娘。を呼ぶとステージ中央が回転して「ハッピーバースディ」のメロディーと共にあさみとみうながケーキを抱えつつ歌い、そして里田がピアノでそのメロディーを弾きつつ(!)登場。登場しきってから会場全体でもう一度歌って、客電が消灯されてロウソク吹き消しへ。無事吹き消し終わって再度会場全体が明るくなり、先に客席がハッピーバースディ歌っちゃったからどうしようと思ったよ~などとカントリー娘。が笑い、松浦がもう言葉にもならないとしみじみと言い、会場全体が余韻に浸っていると、ここで松浦がなにやらケーキに刺さっているロウソクを取り除きはじめた。また鼻にクリームをくっつけるのかと一瞬思ったけど、どうも松浦の方は心は決まっていてもはや一点の迷いもないといった様子。そして、まさか……?!と戸惑っているカントリー娘。と客席にカウントダウンを要求して、会場の「ゼロ!!」の声と同時に躊躇することなく一気に顔をケーキに突っ込んだ!!!曰く、“これしか表現手段が思いつかなかった”・・・・あやや、あんたは漢の中の漢だ・・・・。実際はこれまでのオフステージでのパイ投げで免疫ができているからというのもあるだろうけど、ともかく松浦がオンステージでここまでやってのけた以上、こちらとしても、もうこの公演をただの盛り上がりで終わらせるわけにはいかなくなった。松浦は一応タオルでクリームは拭き取ったけど、前髪とかあごとか部分的に白が残ったままでアンコール曲に突入!「笑顔に涙~THANK YOU! DEAR MY FRIENDS~」、そして奏者にも再登場してもらって「トロピカ~ル恋して~る」と、もうありえない盛り上がり!そして松浦自身の前説からジャスト2時間半、ツアーファイナル・バースディライブの名に恥じないものとなった今公演は、松浦の側転で幕を閉じた。
松浦さん、カントリー娘。他関係のみなさんお疲れさま。

今ツアーが好印象だった要因まとめ。
(1) 生演奏コーナー。今回のツアーは何と言ってもコレ。でも松浦の歌をじっくりと聴くことができるという本来の目的よりも実際は別の意味の方が大きかったと思う。
・新しい試みで新鮮。ライブ会場で聴き慣れない音も新鮮だったし、ピアノやストリングスがそこに存在するという画も新鮮。
・ミスをしないかという緊張感が心地よかった(笑)。通常はミスってもそのまま流せばいいだろうけど、このコーナーではそうはいかず、一カ所とばしたりとんだりするだけですべてが台無しになる。松浦側の緊張感もすさまじいだろうけど、聴いてるこちらもなかなかの緊張感を味わうことができた。
・合法的に座ることができた。公演を通して「立ちっぱなし」から「起立→着席→起立」という動きとなり、中弛みがなくなり進行にメリハリがついた。また前半の疲れを癒すための当に休憩タイムにもなって、後半に向けた体力再充填ができた。
(2) 昨年の秋公演がなかったため。なんだかんだ言っても回を重ねれば人間は飽きてしまう。一年ぶりの「松浦亜弥」のコンサートだったためにこれまでの各ツアーに比べて、より新鮮な気持ちでのぞむことができた。かといってツアーや公演数を抑えられてしまうのも困るんだけど…。
(3) 最後に超個人的な理由。好きな曲2トップの「奇跡の香り ダンス。」ではじまり(二曲目だけど)、「トロピカ~ル恋して~る」で終わるセットリストで、はじまってすぐハイになれて、最後もハイのまま終了出来た

ただ春公演が良かった分、秋公演に向けてハードルは限りなく高くなってしまった。過度の期待はせずほどほどに楽しみにしていよう。

◇セットリスト
M01 I LOVE YOUの続き
M02 奇跡の香り ダンス。
M03 SHINE MORE
MC
M04 メドレー
GOOD BYE 夏男
The 美学
桃色片想い
From That Sky~替え玉は硬メンで~
Yeah!めっちゃホリディ
I know
M05 好きすぎて バカみたい – 松浦・カントリー娘。
MC – カントリー娘。
M06 色っぽい女~SEXY BABY~ – カントリー娘。
M07 浮気なハニーパイ – カントリー娘。
MC
M08 ね~え ?
M09 LOVE涙色
M10 初めて唇を重ねた夜
MC
M11 ずっと 好きでいいですか
M12 渡良瀬橋
MC – 松浦・カントリー娘。
M13 気がつけば あなた
M14 ドッキドキ! LOVE メール – with カントリー娘。
M15 ナビが壊れた王子様 (LOVE CHANCE) – with カントリー娘。
M16 絶対解ける問題 X=(ハート) – with カントリー娘。
MC
M17 砂を噛むように・・・NAMIDA
アンコール
MC – with カントリー娘。
M18 笑顔に涙~THANK YOU! DEAR MY FRIENDS~ – with カントリー娘。
M19 トロピカ~ル恋して~る – with カントリー娘。
end